3/29 住むところを探す

私たちがまず最初にやることは、住むところを探すことです。
アメリカでは不動産情報がとてもオープンで、だれでもネットでairbnb並みに簡単に探すことができます。住みたい場所と条件を選べば、候補がどんどん出てきます。物件ごとに連絡先が書いてあるので、そこに電話連絡して、勝手に契約できます。

(たとえばこれは、ワシントン大学の周辺で家賃$2000以下で2ベッド以上の物件を検索したものです。Zillowというサービスです。)

ただ、自分でできるとは言ってもそれは結果論であって、最初はなにもわかりませんよね。電話交渉にも自信がない。私はアメリカやシアトルの土地勘や不動産事情や物件の選び方について全くの素人なので、希望条件から物件の紹介やオーナーとのやりとり、契約締結や生活インフラの整備などを手伝ってくれる不動産仲介業者に手伝ってもらうことにしました。
手数料は家賃一か月分が相場です。

渡航以前、バイリンガールという英会話Youtube番組を時間のあるときに見て、気持ちを高めていました。Youtuberのちかさんがシアトルにゆかりのある方なので、なにかと親近感を持てました。その中で、湖の多いシアトルの湖畔の家を紹介する回があり、そこで日系不動産仲介業者のMariko Mitsuiさんという方が案内役として出演されていました。

https://www.youtube.com/watch?v=s_ICCv3Tc8g

それを思い出し、ひょっとしたら一般向けに不動産仲介をしてくれていないかと思い、検索したところまさにそういう仕事をされており、なかなか良さそうだったので、仕事を依頼しました。(実はこの前にもう一社相談に乗ってもらおうとしたのですが、エージェントとウマがあわずやめました。)

プロセスとしては、事前に要望を伝え、何件か物件をリストアップしてもらい、渡航後に内見して契約します。簡単に書きましたが、ものすごく綿密にエージェントの方とやり取りし、夫婦で話し合い、ここまで進めてきました。メールのやりとりは50件を越えてました。私の英語力はそれなり(「ワタシコレヒツヨウアナタコレイラナイワカルカ?」くらいの、明らかに非ネイティブ英語と相手がわかる会話ならだいたいのシチュエーションで紡いでいける程度)ですが、ここまでこまかいやり取りは英語ですることになったならすごく困難だったと思います。エージェントのYokoさん、どうもありがとうございました!

最終的に私達が物件に求めたのは、以下の条件でした。

かならず満たしたいもの:
1.greatschools.org で子どもの通う学校のランクが8以上(非現実的であれば7以上)で,ESL教育(母国語が英語ではない人のための英語教育)が受けられる.

できれば満たしたいが,難しければ条件を変えるもの:
2.日本人コミュニティが充実していなくてよい。
3.私が自家用車を使わず自力で通勤できる
4.私が通勤するのに1時間以内程度ですむ
5.ベッドルーム数は法令で認められる最低限でよい
6.安い(20万円以下くらいに収まるとよいとは思うが,相場がそれ以上ならしかたない)

1について。
アメリカは学区のよさがそのまま家賃に反映されるので、良い学校を望むことはそのまま高家賃に繋がるようです。そして土地同様、学校の良し悪しもgreatschools.org というサイトで完全に可視化されていて、どういう教育を受けられるか、どういう学生がいるかなどがランク付けされているのです。私は子どもたちを現地公立学校に通わせるので、ESL教育が充実している良い学校に通わせることに対しては努力とお金を惜しまないつもりでここまで来ました。子育て世代にとっては住むところを決めるための第一条件が、学校によって規定されるのです。さてどうなることやら。

(さきほどのZillowのサイトを見てみてください。適当に物件を選ぶと、情報として住居のスペックとともに、この場所だと通うことになる小中高校はなんという学校で、その学校がgreatschools.orgでランクがいくつかが出るようになってます。)

2について。
妻は特に英語ができるわけではないので、生活の支援をしてくれそうな日本人コミュニティの充実度を当初は重視していました。しかし、本当に日本人の多い地域に住むと、学校に通う子どもも日本人だらけになってしまうようで、せっかくアメリカに来たのですからそれはもったいない。子どもとともに、親も頑張ろうということで、あえて日本人の密集した地域は求めないことにしました。そうは言ってもシアトルは全体的に見れば日本人コミュニティの充実した地域だと思うので、折に触れて関係を深めることはできるでしょうし、きっとお世話になることでしょう。

3,4は、車の所有に深く関係しています。アメリカは車がないと生活がとても不便ということですが、車を2台所有することは我が家にとって現実的ではありません。子どもの学校関係や家事で日中に車が必要なことを考えると、私が職場に車を使わずに通勤できることはとても重要であると考えました。そのぶん私の通勤が不便になることもある程度仕方ないかなと思いました。東京ぐらしで通勤に時間をかけていたこともありますので、覚悟はできています。

5、6について。
そもそも、シアトルは家賃が驚くほど高いです。そして、州法によって「これだけの家族がいる人はこれだけのベッド数が最低必要」のような決まりがあるらしく、私の場合は2ベッドルームは最低限必要でした。1年だけの滞在なので家具付きの物件があるとよいなと思いましたが、そのような物件はほぼありません。ただし、家具なし物件でもキッチンに大きな冷蔵庫とオーブンと電子レンジと食洗機はだいたいついていて、洗濯機と乾燥機もだいたいついています。そして集合住宅だとプール、バーベキュー施設、ジムなどがついていることがけっこう多いです。
日本での家賃の2倍以上になることは諦めるしかありません。信じられない方はZillowで調べてみてください。ホントに高いでしょ?
家賃を安くしすぎるあまり、狭すぎる物件にならないようにしました。
家賃を安くするならかなりの郊外に住むしかなく、そうすると夫婦とも車がないと日常生活できない。車1台余計に維持するよりは、多少家賃が高くても車が1台ですむ場所に、という判断です。

渡航日が木曜日だったので、今日金曜に内見してほぼ決める感じにしないと土日を挟んでしまいます。物件の動きは激しいので、なんとか今日中に決めたいという気持ちで内見に臨みました。

4〜5件まわり、大学に近い賃貸コンドミニアムに決めました。いわゆるマンションです。ガス水道電気インターネットが最初から使えます。(これ重要。楽。)専用の駐車場がついています。(シアトルは路上駐車が基本なのですが、場所があいていないとうろうろ空きを探す感じで、際どい縦列駐車を求められます。専用駐車場は便利この上ないです。)
徒歩圏内に偶然ですがTrader Joe'sとYMCAと図書館があり、便利に生活できそうです。部屋からの眺望が素晴らしくて、シアトルダウンタウンの町並みやスペースニードルなどが一望できます。プールとジムもついています。長距離通勤も覚悟していたのですが、なんとワシントン大学の研究室まで徒歩20分くらいです。そこまで贅沢な環境は求めていなかったのですが、あまり選択肢があるわけでもなく、身に余る物件で恐縮してしまいます。家賃は聞かないでください💀

↑写真中央の緑色の建物の上に針みたいに突き出ているのがスペースニードルです。

それから、私の決めた物件は1.75 bathroomでした。1 bathroomはトイレとシャワーとバスタブのついている正式なバスルーム。0.5 bathroomは、トイレだけのバスルーム。0.75は、トイレとシャワーがついているバスルーム。 1 + 0.75 の、2つの部屋があるということです。1 bathroomあれば家族としては十分なんですけどね。
決めた物件は、現在掃除中とのことで、入居が来週後半になるとのことでした。最初の宿であるairbnbがそこまで予約できていません。つなぎに別の宿を取る必要があるようです。

まだ契約前ですが、渡航翌日に住まいが決まりました。順調な滑り出しです。ホッとしています。





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